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絵画とゲーム [美術探訪]

電車内でゲームをしている人を良く見かけるようになった。小型化・高度化しているのだろう。

ところで絵画制作をゲームに例える事は抽象絵画が現れてからよく言われるようになった。
異論はあると思うが、モーリス・ドニの有名な言葉

「絵画が、軍馬や裸婦や何らかの逸話である以前に、
本質的にある秩序で集められた色彩で覆われた平坦な表面であることを、
思い起こすべきである」(『新伝統主義の定義』(1890年)より)

この言葉を想起すると、色彩(形式)を如何に秩序づけるか、
という一種のゲームであると言いたくなるのも事実である。

絵画(素描)は安価で複雑・高度な最高・最古のゲームであるのかもしれない。
だから、私はゲームする時間があれば絵を描く。

完成したらクリアしたという事になるか。失敗したらgame overだ。
しかし絵画が難しいのは完成が成功とは限らないという事だ。

レベルの低い完成は失敗と同じだから、完成しないほうがよいともいえる。
しないためには常にソフト(制作を維持する知覚及び思考方法)を更新しなくてはならない。

あるいは制作そのものが知覚にフィードバックしてそれを更新する事になる。
ゲームに例えると、プレイすることがソフトを更新、アップデートさせるのだ。

しかしそれも限界があるらしい。



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extraway

それは、さまざまに考えられることとは思いますが・・・・・・・・。
by extraway (2008-04-30 22:58) 

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